窮状に陥るパチスロ専門店の現状
DD武豊店の決断同店は愛知県知多郡のスロ専で、設置台数はパチスロ310台、パチンコ28台の店舗。平日の稼動は2割程度、土日でも4割強といった稼動率で、最盛期と比較すると半分くらいの集客状況だと取材を受けた担当のAさんは語った。
3km圏内商圏には、1000台クラスの「半田コロナ」といった大型店や「キング武豊」「MARUMAN青山店」などの中規模のホールに囲まれている。スロ専はDD武豊店のみで、近隣との差別化や集客ができていないと経営状況が厳しいことは想像にたやすい。今回のパチンコ導入について伺ってみると、Aさんは次のように語った。
「実はパチンココーナー自体は8月11日からではなく、7月の末からパチンコ導入を初めています。もともと2年前あたりから、パチンコ導入構想はありました。お店は過去に併設店だったため、島設備の大幅な工事を必要なしにパチンコ導入できる見込みがあったんです。そして去年、Pエヴァ15の販売の話が降りてきて、台を導入できる見込みもたったので、本格的に導入の話は進んでいきました。しかし、いざパチンコを導入するか否かとなると、決断できずに、ズルズルと先延ばしになりました。そこから想定以上にお店の売上状況が悪化し、今回苦渋の決断で導入に至りました」
パチンコ導入に踏み切る際は、別商圏にあるスロ専の動きを参考にしていたという。そのホールでは、4月頃に全面リニューアルオープンを行い、併設店になった。Aさんがそのお店のリサーチを続けたところ、稼動状況もよく「これならウチでパチンコ導入しても近しい結果になるのでは」と考え、導入に踏み切った運びだ。
本来、設置機種については尖ったパチンコ1機種の身を設置する専門コーナーを予定していたそうだ。しかし結局、人気の新台がそろえられず断念。現在導入しているのは、PFガンダムUCをメインコーナーに構え、Pエヴァ15、新台のP GANTZ3と人気機種28台をバラエティ導入している。
運用面では、パチンココーナー自体がガッツリ動くとは考えていないとのこと。しばらくの間は利益を取らず甘い運用を続けるという。20円パチスロの売上や粗利を考慮して、アウト6千から7千での想定利益を見込んでいる。Aさんは「まだ設置して日数が浅いのではっきりと断言はできないですけど、パチンコ導入してよかったと感じています」と述べた。また「パチスロ専門店」のスタンスは崩したくないため、これからも専門店として看板を掲げ続けるとAさんは語った。
【画像】スロット専門店なのにパチンコを導入…苦渋の決断をしたホールの声が開示された…
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