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日本ハム「新庄監督」誕生の裏に本社サイドの強い意向と「中田翔問題」の存在

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 日本ハムの来季監督として、球団OBの新庄剛志氏(49)の就任が、いよいよ現実味を帯びてきた。一方、監督最有力候補だった球団OBの稲葉篤紀氏(49)は、GMとして現場をサポートする立場でフロント入りする方向で調整が進んでいるという。仰天人事の裏では何が起きていたのか。本社サイドの強い意向と「中田翔問題」が、大きな影響を与えていたことが分かった。

〝新庄監督爆誕〟はすでにカウントダウンに突入しているようだ。

 関係者の話を総合すると、すでに退任が決まっている栗山監督の後継問題としては、当初から今夏の東京五輪で侍ジャパンを率いて金メダルに輝いた稲葉氏が最有力候補で、基本的にはその方向で交渉が進んでいたという。しかし、日本ハム本社サイドからの「強い意向」があり、急浮上したのが新庄氏。本社的には2023年にオープンする新球場を前に、何としても「マイナスイメージ」を払拭したい。そのためにネームバリューがあり〝新生・日本ハム〟を強くアピールできる新庄氏に白羽の矢を立てたという。

 とはいえ現場から離れて久しい新庄氏に「いきなり監督業がつとまるのか」という問題はある。それは球団としてもすんなり受け入れがたい部分だったが、球団フロントとしても今季は「中田翔問題」の対応のまずさでファンに批判を浴びた負い目があった。

 今年8月、チームメートへの暴力事件で謹慎処分となった中田は、8月20日に巨人に移籍した後に謝罪会見に臨んだが、日本ハムで謝罪会見をしなかったことには球団内外から疑問の声が上がった。この問題は日本ハム本社にもクレームがくるほどの大きな問題となり、球団は8月31日になって突然、公式サイトに謝罪文を掲載。これには本社サイドの強い意向もあったといわれている。

 そして、最終的にたどりついたプランが、今回の「稲葉氏がGMとして新庄監督を全面サポートする」という形式。この形なら「編成権を球団フロントが持つ」という従来のスタイルを崩さないまま、現場の意向も稲葉氏が可能な限り吸い上げることができ、稲葉氏も思うようなチーム作りができる。現フロントは実質的に〝中田問題〟の責任をとり、稲葉氏率いる新フロントにバトンを託す格好となる。

 これにより、従来のフロントと関係の良くなかった一部首脳陣にも残留の目が出てきており、今後は稲葉氏の人脈による組閣作業が進められていくことになるが、これまで球団フロントとの対立から疎遠となっていた球団OBたちが、復帰しやすい環境となったことも事実だ。

 いずれにせよ「生粋のエンターテイナー」新庄氏の電撃球界復帰により、来季の日本ハムが話題の中心となるのは間違いない。どんな野球を見せてくれるのか、その一挙一動から目が離せない日々が続きそうだ。

https://www.tokyo-sports.co.jp/baseball/npb/3744934/

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